陸上やプールなどの静水内で運動を行うと、運動負荷が身体に大きくかかり呼吸が制限されたり筋肉にダメージが及んだりします。ご高齢の方や運動不足の方にとっては、このような激しい運動は身体に負荷がかかりかえって調子を崩してしまうこともあります。
そこで、身体に負担をかけずに無理なく運動を行える方法として考案されたのが「流水運動」です。身体を動かさなくても効率よく運動できるので、身体への負担はほとんどありません。
人間の身体の7割は水分でできており、ゴムよりも柔らかく柔軟性があります。そのため、外からの圧力に合わせて柔軟に変化することができます。この人間の身体の性質に着目したのが「流水運動」です。
流水運動とは、流水にあたるだけで行える運動のこと。流水によって体表面や皮下脂肪をくまなく刺激することで、まるで布がたなびくように皮膚は柔軟に動きます(フラッター現象)。この刺激が身体の深部へ働きかけ、陸上や水中で行う運動よりも優れた効果を発揮するのです。
超音波発生流水機の前に立ち、前面、背面、右側面、左側面、仰向けなどになって流水を浴びます。ただ流水を受けているだけでも効果はありますし、浮き輪などの補助用具を使っても同様の効果を得られます。また、ゆっくりとした歩行や軽い体操を行うことで、通常の水中ウォーキング運動の約2.2倍にあたる高い効果が期待できます。